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2018年4月

2018年4月29日 (日)

時代とともに変わるべき紅茶

産経新聞の最終日曜日、書評欄に「文芸時評」と題したコラムが掲載されます。書き手は早稲田大学教授の石原千秋氏。新人作家たちの作品の出来不出来を誉めたり、時には容赦なく貶したり、理系の私でも楽しく読める現代文学のコラムです。昨日、中央図書館3階で何気なく学会誌の表紙を眺めていたら、石原氏の論文が掲載されていました。拝読してわかったことは、石原氏の授業の中には、所属する学部に関係なく誰でも聴講できる講座があり、氏もまた理系の人でもわかりやすい授業内容に徹しているということ。毎月のコラムが楽しく読める理由がわかりました。新聞は年齢性別関係なく読者が存在しますから、当然といえば当然です。
さて、この論文の後半で興味を引く文章がありましたので、以下に抜粋します・・
 「文学・語学」第221号 
全国大学国語国文学会事務局(会員頒布)2017年12月25日号
「実証という名の鎖国主義」早稲田大学教授 石原千秋 34~35ページ
「文化は不変ではない。テクノロジーによって変質しながら生き延びることもある。写真はデジタル技術によってフィルムが使われなくなっても写真である。
これからの映画はCGなしには生き延びられないだろう。そして文学も電子書籍が一般化しない限り生き延びられないだろう。人間の感性がテクノロジーによって変わることもある。
(中略)文化を楽しむことは、文化をそのまま受け入れることだが、論じることは文化を解剖し、ある時にはそれに異議申し立てすることだ。それには私たちの無意識をも白日の下に曝す覚悟がいる。・・」
文章中の「文化」という文字を、「紅茶」に置き換えて読むとどうなるだろう。
時代とともに変わるべきは、紅茶の在り方そのものではないでしょうか。
不特定多数の人に、紅茶の美味しさを本当にアピールできているのか?
ティーポットでの紅茶の提供は、忙しい今の時代にあっているのか?
テクノロジーによって紅茶が変わるべき点はないのだろうか?
紅茶を解剖し、異議申し立てするべき点はないのだろうか?
テクノロジーによる変化を期待しつつ、自店が特許の申請をして20年が経過しました。
今年新たに蓋椀を購入し、中国紅茶の提供を始めました。
Gaiwans2018 特許抽出器具は本体と茶こしで40グラム。磁器製蓋椀は最も小さなサイズで本体60グラム。蓋椀を日々使う中国の人たちは、抽出時間中に高温を維持する重要性を知っていたのです。武夷山桐木関の正山小種の蓋椀での抽出は、3グラム100㏄100度30秒です・・これが「紅茶を解剖した結果」です。目から鱗ですが美味しく抽出できます。
イギリス紅茶の優雅なイメージにしがみつく陶器屋さん、内実を伴わない高価な茶葉を売る葉っぱ屋さん、外観重視の小売店と踊らされる消費者、どうしようもない今の日本ですが、インターネットというテクノロジーの普及によって、わずかではありますが光明が見えてきた感があります。雲南省の茶摘み風景は瞬時に世界中へ配信され、蓋椀の使い方はYoutubeで勉強でき、茶葉の品質は分析され公開される。真贋は科学的に判断され、内実重視の少数派個人農園は、ネット販売で活路を見い出し、賛同者を増やす。
先月、ご来店された大阪の紅茶店の方が言っておられました。
「皆さんに、紅茶についてなかなか興味を持ってもらえなくって・・」
本当かなぁ、時代に応じて紅茶を提供する側が変えるべき点は、多々あるような気がします。30年前には、エスプレッソもラテアートも需要は無かったですし・・。提供者が新たな切り口で、需要とブームを作り出すのです。変わるべきは紅茶のお店側です。
まったり2時間600円、皆さん美味しいとおっしゃられます。半面、磁器製の蓋椀は落とすと割れますので、お客様が怖がって使ってくれません。熱いですしね、ちょっと誤算でした・・・

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2018年4月24日 (火)

武夷正山小種、雲南古樹紅茶2時間600円

まったり2時間600円コース
中国の特徴的な紅茶2種類をご紹介します。

1.武夷正山小種(写真左)・・福建省武夷岩茶は、烏龍茶として有名ですが、紅茶も生産されています。正山小種は、俗にいうラプサンスーチョンですが、正露丸のような強い松の燻製香がする紅茶は主に輸出用です。今回の正山小種は中国国内向けで、花の香りがする飲みやすい紅茶です。武夷岩茶、正山小種の名前の由来と製造方法は、HOJOTeaさんの記事をご覧いただけたらと思います。とても詳しく勉強になります。
http://hojotea.com/item/b02.htm

2.雲南省豆腐さいで作られた天日乾燥(晒日・さいじつ)紅茶(写真右)。
南国感のある果物のような甘い香りが漂い、とろみがあります。
雲南省を含む中国西南地域は、茶樹の原産地として知られ、この晒日紅茶は紅茶の原点といえます。
勐庫鎮豆腐寨(もうこちんとうふさい)は、メコン川(瀾滄江)に流れ込む支流の一つ勐庫河で削られた斜面の西側、現地では西邦山と呼ばれる場所に位置しています。標高は13001400mで勐庫河沿いの茶産地です。(茨城県Tea-Happiness様より)

両者とも、紅茶の淹れ方が通常と異なります。1回当りの分量は、100ccで茶葉約3グラム。熱湯を用いますが、烏龍茶のように30秒から1分くらいで1煎目を出します。、5煎位までお飲みいただけます。蒸らし時間は、香りが特徴的な正山小種は30秒くらい、味重視の雲南古樹は1分くらいです。

是非ご賞味ください。Unnankoju2018

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2018年4月14日 (土)

宇治鷲峰山焙じ茶2時間600円

まったり2時間600円、日本茶の3番目は焙じ茶です。
宇治鷲峰山焙じ茶。
宇治鷲峰山(じゅうぶざん)で収穫された煎茶を、砂炒りという伝統的な火入れ方法で焙じました。高級烏龍茶のような甘い香りと、想像を絶する円やかさ、深い喉越し、そして、持続性のある甘い余韻が特徴です。淹れたお茶は、金色をしており、焙じ茶と言うより質の高い烏龍茶を飲んでいるような味・香りがします。
http://hojotea.com/item/g34.htm

通常の焙じ茶の抽出方法を採用します。急須をあらかじめ温め、50cc当たり1グラムの茶葉、熱湯を使用します。1煎目は20秒くらい、2煎目以降は、抽出時間1秒です。2煎目以降は、これまでの淹れ方と異なりますが、驚きの結果を体験することができます。フレーバーティーを良しとしないお客様に、きっとご満足いただけるものと信じます。
2時間600円です。是非、ご賞味ください。個人的には、日本茶3種類の中で最も好きなお茶です。飲み始めると止まらなくなるのでご注意ください。Hjujihoji






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2018年4月13日 (金)

岐阜春日煎茶2時間600円

まったり2時間600円コース、日本茶の2番目は煎茶です。
春日在来煎茶。
岐阜県揖斐川郡春日(元春日村)の江戸時代から伝わる在来種古樹の茶葉を使用したお茶で、非常に深い喉越し、コクの深さ、厚みのある味わいが特徴です。最近のお茶に多い、アミノ酸の旨味を前面に押し出したお茶とは、一線を画します。お茶らしい美味しさを持つ、山のお茶です。詳細は下記HPをご参照ください。
http://hojotea.com/item/g24.htm

通常の煎茶の抽出方法を採用します。急須をあらかじめ温め、40cc当たり1グラムの茶葉、80から85度のお湯を使用します。1煎目は1分くらい、2煎目以降は、抽出時間1秒です。2煎目以降は、これまでの淹れ方と異なりますが、驚きの結果を体験することができます。フレーバーティーを良しとしないお客様に、きっとご満足いただけるものと信じます。2時間600円です。是非、ご賞味ください。
岐阜県春日村は、伊吹山北側の山間部です。5年間名古屋で暮らした私にとっては、日帰りドライブ圏内の非常に馴染みの深い土地です。

茶柱立ちました!Hjkasugasentya

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2018年4月12日 (木)

静岡本玉露おくみどり2時間600円

まったり2時間600円に、代表的な日本茶3種類を追加しました。
まず、日本茶の最高級とされる玉露です。名前は聞いたことがあっても普段の生活になじみがなく、一度も飲んだことのないという方が殆どではないでしょうか。今回は、HOJOTeaさんの日本茶ラインナップの中から「本玉露おくみどり」をご紹介します。本玉露は、伝統的な藁で日光を遮る方法です。詳細は下記HPをご参照ください。
http://hojotea.com/item/g45.htm

水色(すいしょく)は薄いですが、甘く香り、余韻が長く残ります。通常、玉露は60度のお湯に2分ほど浸して抽出しますが、今回は烏龍茶のような抽出方法を採用します。急須をあらかじめ温め、50cc当たり1グラムの茶葉、熱湯を使用します。1煎目は10秒くらい、2煎目以降は、抽出時間1秒です。これまでの玉露の淹れ方と全く異なりますが、驚きの結果を体験することができます。フレーバーティーを良しとしないお客様に、きっとご満足いただけるものと信じます。2時間600円です。是非、ご賞味ください。
美味しい日本茶がゆっくりいただける喫茶店は、日本に何店くらいあるのでしょうか?

Hjgyokuro

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2018年4月10日 (火)

雲南省高山紫紅茶2時間600円

美味しい紅茶に巡り合えました。
雲南省高山紫紅茶。
雲南省のごく一部の地域で栽培されている「紫茶」という野生種系のお茶を用いて、HOJOTeaさんが特注で製造した紅茶です。近年、アントシアニンの含有量で注目されている「紫絹(しけん)紅茶」とは全く別の品種です。詳細は下記HPをご参照ください。
http://hojotea.com/item/b47.htm

南国フルーツの甘い香りがあり、コク、とろみもあります。
少量のミルクをいれても、おいしくお召し上がりいただけます。
紅茶ですが、烏龍茶のような抽出方法を採用します。蓋椀をあらかじめ温め、50cc当たり1グラムの茶葉を使用します。1煎目は20秒くらい、2煎目以降は、抽出時間数秒です。これまでの紅茶の淹れ方と全く異なりますが、驚きの結果を体験することができます。フレーバーティーを良しとしないお客様に、きっとご満足いただけるものと信じます。
2時間600円です。是非、ご賞味ください。
Hjmurasakitea2018

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