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2018年1月

2018年1月31日 (水)

オータムナルダージリン キャッスルトン茶園産

Dacastleton「ダージリンのマスカットフレーバーがよくわからない」という声を多くいただきましたので、教科書的なダージリン紅茶を臨時に調達しました。キャッスルトン茶園産。あれこれ手あたり次第に紅茶を飲むよりも、基本を身に着けるほうが紅茶を語るうえで重要です。FB,ブログを見たとお伝えください。読者限定、カップティー450円、ティーポット550円。
紅茶の香りは、コーヒーのように強くはありませんので、初めから期待してはいけません。
セカンドフラシュではないのであまり強い香りではありませんが、なんとなく軽やかで爽やかな感じがお分かりいただけたらと思います。

マスカットのお話は過去(10年前)の自店BLOGをご参考に・・http://tearoom1003.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_ab8f_1.html

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2018年1月11日 (木)

インスタ映えの彼方に

1月上旬、あるお客様が「フルーツのたくさん入った紅茶はありますか?」と尋ねられました。「自店では、残念ながらご用意しておりません。」とお答えしました。

ガラス製の大きめのティーポットに、数種類のカットフルーツをいれた紅茶の写真を紅茶関連の本でよく見かけます。実に美味しそうな写真ですが、実際はあまり美味しくないんです。綺麗な写真は撮れますけどね。典型的なインスタ向け商品です。
紅茶のジャンピングについても同様です。写真やテレビ映像にすると楽しめるのですが、要は紅茶の茶葉がゆっくりと開く時間と空間が必要というお話です。ジャンピング自体は対流という物理現象なので、自然界でごく普通に起こっていて、特別に取り上げるべきものでもありません。ただ、このような写真や映像があるほうが、本も良く売れるし、視聴率も上がるわけです。アフタヌーンティーの3段重ねティースタンドや、ワイルドストロベリー柄の有名な食器で非日常的な紅茶をいただきますと、よい写真も撮れそうなものですが、自店では扱っていませんので申し訳ございません。自店は日常茶飯的な紅茶店なのです。

前置きが長くなりましたが、写真では表現できない自店の品質について少々。
Times6視覚・・自店は喫茶店として営業していますので快適な空間をご提供する事と、紅茶店としての紅茶の色(水色・すいしょく)の見え方を重視しています。紅茶の水色は、太陽光のもとで最もよく表現されます。大阪ムジカティーさんが、屋外での紅茶パーティーを企画されることをご存知の方も多いと思いますし、アウトドアライフを長年続けた私の経験でもあります。三方ガラス張りの店内は間接的ながら自然光に満ちた空間となり、水色がひときわ美しく映えます。この色合いを表現するにあたり、ひと昔前の新聞雑誌記者の皆様は、一枚の商品写真の撮影につき、一眼レフの露出とシャッタースピードを変えながら24枚撮りフィルム1本全てを使用されていました。今のデジカメ写真では、補正機能がありますのでお手軽ですが、昔はこのようなご苦労をされていました。夜は各テーブルの座席の上に電球色のライトが当たるように照明の配置をしています。心地よい空間を設計するにあたり人間工学という分野を勉強しました。イス・テーブルの心地よい高さ、配置、床面や内装の色、厨房設備の設計などは使ってみて実感することなので、写真では表現できません。

以下、嗅覚、味覚、触覚、聴覚の品質について。
嗅覚・・紅茶にはアールグレーなどの香料を使っているフレーバー紅茶と、最近ではクラシック紅茶と呼ばれている茶葉だけの商品とがあります。フレーバー紅茶は、主にフランスの香水文化から派生した商品で、紅茶のカップから発生する湯気を室内に漂わせ、空間のアロマを楽しむ商品です。旅行されたお客様の話だと、フランスの人たちは、カップの紅茶は飲まないそうです。一方のクラシック紅茶は、カップから漂う湯気の香りはあまり強くはありません。どちらかといえば、紅茶を飲んだ後に喉から鼻にかけての鼻腔に漂う余韻を楽しむもので、ワインに似たところがあります。スリランカ産のウバ紅茶が典型的です。昨年12月に入荷しました大阪ムジカティーさんのヴィンテージウバは、この余韻を十分にご堪能できる商品です。機会があればお試しいただけたらと思います。自店ではクラシック紅茶を主としたメニュー構成になっています。
それにしましても、スーパーコンビニに出回っています商品には、そのほとんどに香料が含まれています。香料の含まれていない商品は、UCCやBOSSの無糖ブラック、トロピカーナオレンジジュースなどのほんの限られた商品しか見当たりません。スキンケア商品や整髪料、漂白剤など、ここ数年フレグランス商品が世の中にあふれかえっています。このような人工香料に鼻が慣れてしまうと、香料を更に多めに使用しないと満足できなくなるようです。昔は過度の香料の使用は、周りの人が注意したようですが、今はないようですね。クラシック紅茶を嗜むうえでは、過度の香料の使用は禁物ですし、刺激の強い食べ物もなるべく控えたほうがよいように思います。

味覚・・自店の紅茶メニューは、ストレートティーが十数種類、バリエーションティーも十種類未満と限定しています。普段、紅茶を飲まないお客様でも、ご注文された紅茶(例えばアッサム)の特徴(水色、香り、味)がよくわかるような品質の商品をご提供しています。食品全般についても言えることですが、たくさんの種類の紅茶を飲むという経験を積まないと、品質の良しあしは判断できませんし味覚の幅も広がりません。しかしながら、自店の紅茶を飲んでいただくことで何か新しい発見や感動があり、紅茶の世界の一端に触れることができればうれしく思います。カップティーでもティーポットでも、ミルクティーでもストレートでも、どこかいつもと違う感覚、他店とは明らかに違う品質を味わっていただけるはずです。

触覚・・食器については、九州のお客様がとても詳しいようです。自店の食器を見るなり「これは有田焼○○で、私も愛用しています。」とおっしゃられると、私もとてもうれしく思います。日本にはよい食器がたくさんあります。ティーカップと紅茶との相性や使い心地は、実際に体験しなければわからないもので、やはり写真には写りません。食器の詳細は、自店facebookの写真アルバムにUPしています。ご興味のあればご覧いただけたらと思います。
また、紅茶を飲まれる際の最初の一口目の熱さ、市販品の固い販売用のスコーンとやわらかめの自店のスコーンの感触の違い、広く言えばテイクアウト用スイーツとイートインスイーツの味覚を含めた感触の違いなどを感じていただけたらと思います。

聴覚・・自店のBGMは、「ミュージックバード」。東京からのデジタル衛星放送を受信しています。最近、東京FMの傘下に吸収されましたので東京FMのHPサイドバーにリンクがあるようです。おもにクラシック音楽を流していますが、雑音の少なさでTV局の方から何度かご質問を受けたことがあります。ご来店のお客様には、何事もなかったかのように店内空間を楽しんでいただけたらそれで充分です。

久しぶりに長文を書いてしまいました。最後まで読んでいただきまして、誠にありがとうございました。

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