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2014年9月

2014年9月24日 (水)

集中豪雨の起きやすい地形

広島の土砂災害から一ヶ月が経過しました。
今日も夕方から強い雨が降っています。
図書館からお借りした気象レーダーに関する本で、興味深い文章を発見しました。
「気象レーダーのみかた・インターネット天気情報の利用」
元気象庁長官の立平良三著 東京堂出版 2006年4月初版

一連の災害報道の中で、「バックビルディング現象」と言う聴きなれない言葉が出てきたので調べようとお借りした本ですが、ちょうど10年前の2004年7月に発生した日本海側集中豪雨の解説の中で、既にバックビルディング現象という言葉が出てきています。現象そのものは既に多くの解説がなされていますので省略しますが、集中豪雨が発生しやすい地形として、93ページに次のような文章が記述されています。
「新潟福島集中豪雨および福井豪雨・・西北西から東南東の走向をもつ対流性エコーで、その風上端(西北西端)は海上に位置している。・・降水強度が最も強い部分は、・・海岸線よりやや内陸へ入って山岳地帯に差し掛かったあたりである。」
対流性エコーとは、積乱雲のレーダー反射のことです。数年前に発生した島根と鳥取県境の(日本海側の)大山での集中豪雨も、この地形にそっくりです。
一方、太平洋側についてですが、2004年6月の静岡県伊豆地方での集中豪雨の解説の中で、99ページに次のように記述されています。
「日本海側の豪雨は西北西の場で発生しているが、太平洋側では南西から西南西の場で発生していることが多い。・・エコーの風上端(西南西端)はやはり海上に位置していると見ることができ、やや陸地に入り込んだあたりから強度が増している。」
広島でニュースを聞いていると、可部という地名はアメダス観測地点の雨量計の測定結果で強い雨を観測した場所としてよく登場します。広島湾から太田川をさかのぼった山際。ちょうどこの地形が「南西方向に海(瀬戸内海)があり、北東方向に山(白木山)」という地形に一致しています。

地形的な観点から、集中豪雨が起こりやすい場所はおのずと決まっているということになります。ちょうど、豪雪地帯や真夏の最高気温を更新する場所が決まっているように。日本地図を広げますと、何処とは申しませんが思い当たる箇所が何箇所か見あたります。いい加減のことを言うといけませんので、BLOG読者の皆様ご自身で、お住まいの地域の地形をご確認いただけたらと思います。
「備えよ常に!」どうぞご安全に。

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2014年9月14日 (日)

熊に出会ったら・・

ここ数日、ツキノワグマに襲われたというニュースが、報道されています。
天候不順で餌が少ないのでしょうか。
熊にはめったと遭遇しないと思いますが、経験談を本BLOG読者の皆様にお伝えしておきます。学校では習わないでしょうから。

遭遇したのは、広島県北のS段峡。観光コースとは少し外れた上流のあまり人の来ない場所です。熊さんは当然ながらお風呂には入らないので強烈な臭い(獣臭)がします。風の向きによりますが、かなり離れていてもわかると思います。遭遇したのは10月のとある水曜日、お昼の2時くらいの出来事です。大きな岩の上、絶好のお昼寝場所があるので、秋の恒例行事のごとく昼寝をしていますと、遠くから怪しいにおいがして目が覚めました。ガサゴソと藪の中で何かが動いています。10m位の距離で、その黒い物体が熊とわかりました。こちらには気がついていないようでしたので、あまり音を立てないように岩を降りて、ゆっくり後ずさりして川沿いの歩道に戻り、一目散に逃げました。荷物がデイパックのみだったのでよかったです。

登山で山に入る場合、まず第一に地元の人に最新の熊出没情報を聞くことです。出会わないのが一番ですから。登山中は、熊の方も会いたくないと思っているので、人間がいると知らせることです。複数で登山をする場合は会話をしたり。1人のときはラジオをつけたりリュックサックに熊よけの鈴をつけたり。ヘッドホンをつけて音楽を聴きながら・・なんていうのは、熊に限らず天候の変化がわかりませんので自殺行為です。それでも熊に出会ったら、向こうもびっくりしているはずなので、まずは落ち着いて。熊の眼を見て、そらさないように。犬と同じだそうです。そして、お弁当やパンなど餌になるものがあれば、熊の前に投げつけて注意をそらし、ゆっくり後ずさりして逃げます。荷物があれば、早く走れないので置いていきましょう。逃げるときに背中を見せてはいけません。死んだふりは、効果が無いそうです。木に登ってもダメ。熊さんは木登りが上手です。テディベアはかわいいですが、森の野生の熊さんは本当に怖いですよ。広島県北のS段峡周辺は、スキーにもよく通いましたが、春になると駐車場の車の周りに足跡があったり、登山道に木を引っ掻いた痕跡があったり糞があったり。本当に油断なりません。皆様、お気をつけて。

関連記事もあわせてどうぞ・・銃撃戦に出会ったら
人生サバイバルです。

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2014年9月 7日 (日)

生プルーンを使ったフランス家庭菓子「ファーブルトン」

先月の産経新聞のお菓子レシピのコーナーに、フランス家庭菓子「ファーブルトン」が紹介されていました。ファーブルトンはこれまで、何度かお作りしています。昨日、長野産のプルーンのおいしそうなパックを発見しましたので、生のプルーンを使って久しぶりにファーブルトンをお作りしてみました。一般的なレシピでは、種抜きの干しプルーンで作るのですが、生プルーンが手に入る季節では、やはり生を使うのがいいかと。プルーンの果肉は殆んど水分が無いので、皮をむき、種を取り除けば同じように作れるはずです。

新聞やスーパーのフリーペーパーのお料理コーナーのレシピを見ていて感じることは、新鮮な青果が手に入る時期にもかかわらず、季節感を「感じない」書き方をしている文章はどうにかならないかなぁと。西洋梨のシロップ漬けやみかんの缶詰、栗の瓶詰めなど・・。これではケーキ店と同じ。1年を通して均一な仕上がりケーキを、読者は求めていないと思うのです。
また、(フランスの)ファーブルトンのレシピは、先月のムーミンママの(フィンランドの)パンケーキとほぼ同じです。季節の恵みを取り入れたお菓子で、甘さ加減はその時期の青果の甘さを考慮。大きめのオーブン耐熱皿で大きく作り、基本材料は小麦粉と卵と牛乳で、じっくりと焼く。これからの季節では、栗、かぼちゃ、りんご、芋などでしょうか。一般家庭では、決して贅沢なケーキを求めているのではないと思います。

ファーブルトンの作り方(新聞掲載レシピと全く同じではありません)
(材料)・・20cm角位のステンレス製のお菓子の箱1台分
薄力粉120グラム
全卵2個
グラニュー糖60グラム
生プルーン(今回は小さめの品種スタンレイ8個)
牛乳300cc
Farbreton2014(作り方)1.薄力粉をふるいます。プルーンは、皮と種を除き2つ割。牛乳は電子レンジで軽く温めます(40度くらい)。
2.全卵2個とグラニュー糖をよく混ぜます。
3.ふるった薄力粉を大きめのボウルに入れ、真ん中をくぼませて2.を入れ、泡だて器で粉と卵液を少しずつ混ぜます。
4.3.に、牛乳を少量ずつ入れ、3.の生地を延ばしていきます。
5.ステンレスの箱にオーブンペーパーを敷いて4.を半量流します。プルーンを並べ、残りの半量を流しいれます。
6.オーブンを200度に予熱後、5.を200度で10分、170度に下げて30分焼きます。表面が焦げるようでしたらアルミ箔で覆います。
出来上がりは、写真のような感じです。ムーミンママのパンケーキでは、中力粉を使用し、お砂糖は10グラムで、お塩が少々入ります。プルーンは入りませんが仕上がりはほぼ同じです。
プルーンは、店頭では殆んどがパックに入って販売されているので、見分け方が難しいと思います。手に持ったときに果実が固いものは未熟です。この見分け方は、葡萄と同じです。果肉が固いほうが良く熟れていると皆さん錯覚されているようですが、少し弾力のあるものを選ぶと美味しいです。ファーブルトンは家庭菓子。作るうえで特に難しいところはありません。パンケーキ同様に、是非ご家庭でもいかがでしょうか。

PS・・その後、色々なフルーツをのせてみました。
Fb2014 写真左から洋梨、プルーン、いちじく。
ドライフルーツでなくても、なんとなく良さそうです。
スイカ、メロンの類は無理でしょうが、
四季折々のフルーツをのせて、
定番メニューになればいいなぁと思います。

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