純粋に楽しむ心を・・
月曜日のNHKラジオ深夜便で、井上陽水さんの特集がありました。3時間。
とても面白い内容でした。7月初旬まで下記HPで聞くことができます。
http://www.nhk.or.jp/shinyabin/jyoyou.html
さて、陽水さんの歌詞について、
「リバーサイドホテル」の曲の「・・川沿いリバーサイド・・食事もリバーサイド・・」を例に、「時折、意味を成さない言葉の羅列がありますが、どういう意味でしょうか?」とアナウンサーの人が質問されていました。「メロディーにのって、ぴったりとハマった言葉で、日本語の言葉遊びに似ているので特に意味はありません。」と、陽水さん。現在のシンガーソングライターの作る歌詞は、言葉がたくさんあって、聞き手に何がしかのメッセージを伝える歌詞が多いです。「歌詞を聞くと面白いですねぇ。」と、リスナーとしては、サラっと流してほしかったのですが、時間をかけて意味について根掘り葉掘り・・あまり突っ込まなくもいいような気がします。幻滅・・。
谷川俊太郎さんの詩に代表されるような、日本語の言葉遊びを単純に楽しむという歌詞はみかけませんね。谷川俊太郎さんの詩で、例えば「カッパ ラッパ カッパラッタ・・」なんてありますが、河童がラッパを盗んだところで特には意味はありません。文字を見ても面白いし、声に出しても面白い。純粋に楽しい。それだけで十分です。
最近は、何にでも意味を求める風潮があるように思います。自店のお客様の中にも、
「サマープディングって何?」「プリンじゃないの?」「バナナティーって甘いですか?」「このケーキは何でカラメルがかかってるんですか?」「ボンタン飴のケーキって何?」など。本当に、困ったものです。「ボンタン飴のケーキ」ってノリで作ったので特に意味はないのです。美味しいし面白い。ただ、それだけのお話。単純に興味を持ったものを食べて飲んで、頭で考えずに感じてほしいのです。口に入れた瞬間に思わず「おぉぉっーー」って声を上げたり(「やばい!」でもいいのですが)、逆に声を詰まらせてうまく表現できなかったり、適切な表現方法ではないようですが文字通り「鳥肌」が立ったり、余韻に浸ったり・・。こんな体験は今の若い人はないのでしょうか。いつの間にか自店はフルーツティーのお店になってしまいましたが、フルーツティーも開店当時に遊び心で入れたメニューなんです。「レモンを入れたらレモンティー、バナナを入れたらバナナティー、美味しいですよ!」と。作り方を細かく聞かれてそれなりにお答えはしますが、フルーツの目利きの出来ない人では、真似事は出来ても自宅で再現するのは難しい。それよりも、お店で過ごす時間を単純に楽しんでほしいのです。こんな簡単なことが難しいのかなぁ・・。頭使いすぎです。
昨日のお客様との会話で「サクマ式ドロップ」の話が出ました。
「今でも売ってるんかな?」「ハッカ飴は最後まで残ったよね、子供にはハードルが高かった。」「ハッカは母が食べてた。」話が弾みました。美味しい飴は早くなくなるし、美味しくないものは残る。単純に、ただそれだけのお話。子供の方がよっぽどいい人生を送っています。
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