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2012年10月23日 (火)

アゲンストの風に向かって

最近、読んだ本の中から。
セブンアンドアイの鈴木敏文会長の本「朝令暮改の発想」(新潮文庫、2011年4月発行)サブタイトル・・仕事の壁を突破する95の直言

本全体は、「自己の殻を破りなさい、新しいことに挑み続けよう」という内容です。これまでの本と多少重複している箇所もありますが、項目別に実例を挙げながらの解説で、わかりやすく読みやすい本でした。
私が興味を引いた箇所は、本文ではなく前文。「はじめに・アゲンストの風をチャンスに変える」の中の文章です。ゴルフのお話なのですが、少し引用させていただきます。「フォローの風が吹いているときは、・・成績にはそんなに差は出ません。一方、アゲンストの風の中ではボールをきちっとクラブのスイートスポット(真芯の一点)に当てないと、どこに飛んでいくかわかりません。実力が結果にストレートに表れます。・・日ごろから熱心に練習に取り組み、正しいフォームを身につけ、技術を磨いていれば、アゲンストの風のときはその努力が報われて、まわりの人たちが出せないような成果を出すこともできるのです。」

仕事においてもアゲンストの風を逆にチャンスとしてとらえよう!というお話です。
私はゴルフはやったことがありませんが、向かい風に向かって進むのは、飛行機の離陸と同じです。お店をやる前の会社員の時に、趣味としてフライングクラブに所属していて、超軽量飛行機を操縦していました。パイロットの視点から「向かい風」を考えてみます。超軽量飛行機は、セスナを小さくしたような感じ。250ccの2サイクルエンジンがついていて、空の上では毎時80キロくらいの速度。1時間くらい飛べる量のガソリンを積んで、上空300mまでを飛行できる趣味の飛行機です。構造も簡単、滑走路で時速50キロくらいで操縦かんを手前に引けば、ふわっと機体が空に浮かびます。

飛行機が離陸するときは、向かい風の方を向いて加速したほうが、飛行機の地上での速度に、風の速度が加わるので、翼に当たる風量が増え、短距離で飛行可能な速度に達して離陸できます。逆に追い風(フォロー)では離陸するのに長い滑走路が必要になります。航空母艦などでは、船を走らせてわざわざ風を作り、航空機の発進の際の揚力を補います。正しい操縦方法を身につけるのはもちろん必要なのですが、向かい風の方が離陸しやすいのです。普段の日常生活の中では、「向かい風」は皆さんあまりいい印象をもたれませんが、実は大切。新商品を開発したり、新しいお店をOPENしたりするのも同様。(景気低迷という)向かい風のなかでの方が、助走距離(例えば、金利、家賃、材料費、開発費、設備投資の資金、開業費など)が少なく済み、身軽にテイクオフ(新規開店、新メニュー、新商品、新事業)できると思うのです。新しい挑戦(著者の言葉では「仮説」)が顧客のニーズにあっている(正確には「顧客の潜在ニーズを呼び覚ます」)ということが前提ですが、顧客ニーズと一致していれば「こんなサービス(商品)がほしかった!」と共感を呼び、速攻で成果が出るはず。「向かい風」をチャンスととらえるかどうかは各人それぞれでしょう。ただ、向かい風が無ければ、新たな挑戦をしようという意欲がわかないのも、これまた人間の性。

テイクオフの後、逆風の中で進むには、目的地到達までは少し時間がかかりますけど・・。アゲンストの風、とても大切です。今月終了しましたクッキングスクール36期生の皆様の中にも、数名の出店希望者がいらっしゃいました。今ではなく、将来に向けての新たなサービスの開拓に、ぜひ挑戦されてください。

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