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2012年10月

2012年10月13日 (土)

フランス家庭菓子ファーブルトン 2012年

この頃寒くなってきたので、あったかスイーツが出来ないかと。プルーンが手に入りましたので、色々考えて、フランス家庭菓子ファーブルトンを基本に忠実に再現してみました。
参考にした本は、「ル・コルドン・ブルーのフランス菓子基礎ノートⅡ」(文化出版局 1999年初版)20ページ「ファー・オ・プルノー(FAR AUX PURNEAUX)」です。ファーとはグラタン皿で作るグラタンのようなお粥のような食べ物です。
今回は陶器製カップで小さくつくり、オーダー時にレンジで温めたらどうかと、早速試作。各カップ100ccで11個分。オーブン投入後、ある程度表面が固くなった後、プルーンのコンポートをのせました。最初からだと、底に沈みますので。バター油脂類は使用していません。(本のレシピではサラダオイルを大さじ1杯半使用、また、バターをグラタン皿にあらかじめ塗ってきます。)そのほかはレシピに忠実に。オーブンの時間は、180度で25分。プルーンをのせて10分です。陶器製カップ11個ってかなり重たいので、オーブンから取り出す際はご注意ください。

フランスの家庭菓子「ファーブルトン」(小さな陶器製カップ11個分)
(材料) 薄力粉 180グラム
     お砂糖 180グラム
     全卵 3個
     牛乳 750cc
     お塩 3グラムくらい
     プルーンのコンポート 11個

(作り方)1.薄力粉とお砂糖、お塩は、ふるいます。
2.牛乳は、40度くらいまで温めておきます。
3.大きめのボールに1.を入れ、中央にくぼみを作り、全卵を落とします。
4.卵と周囲の粉を、泡だて器で少しずつ混ぜ合わせます。
5.材料全てが混ざり、生地が少し固くなったら、2.の牛乳を少しずつ入れながら混ぜ、生地をのばしていきます。生地が滑らかになれば、残りの牛乳を入れて混ぜ、表面の泡を取り除きます。(静かに混ぜます。泡立てません。)
6.陶器製カップ11個に等分します。
7.オーブンを180度に予熱後、6.を25分焼きます。表面が色づき、動かなくなり、串でさして焼けていれば、オーブンから一旦取り出し、プルーンのコンポートをのせます。
8.再び、10分焼いて出来上がりです。
Farbreton2012 結果はこちら。出来上がりは、表面ふっくらしていましたが、時間が経つと表面が徐々に沈んでしまいました。少し固めの仕上がりですが、やわらかいと半生っぽく、お客様が誤解するといけませんので。彩のきれいさとお味は、プルーンのフランとほぼ同じですが、今回の方が少しボリュームがあります。食器洗いが大変ですが、美味しいのができました。150円です。お試しください。

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2012年10月 1日 (月)

ハーブティーメニュー「ラベンダーカルピス」

先週、ハーブティーの質問が連続してありました。

1.ラベンダーの美味しい飲み方ってありますか?
ラベンダーは個性の強いハーブなので、ほかのハーブとは混ぜないほうがいいと思います。ハーブの専門店でよく見かけるのは、カルピスを使った「ラベンダーカルピス」というメニュー。乳酸と相性がいいので、ラベンダー単品よりも、カルピスなどと混ぜたほうが飲みやすいと思います。
作り方は、カルピスを作るときの冷たい水を、冷やしたラベンダーのハーブティーに置き換えればいいので簡単です。コツは2つ。1つは、ラベンダーのハーブティーを作るときに熱湯を使わないこと。お湯が熱いと、きれいな紫色が出てくれません。ハーブティーは紅茶ではありませんので、100度の熱湯を使う必要はありません。もう1つは、グラスの中の氷に沿わせて、静かに冷たいラベンダーハーブティーを注ぐことです。

Lavendercalpis (作り方)
1.お湯を沸かします。
2.マグカップ、ティーポットなんでもいいのですが、容器にラベンダーをティースプーン1杯入れ、お湯を1カップ注ぎます。お湯の温度は80度くらいでOK。3分くらい待ちます。
3.縦長のグラスに氷をいれ、カルピスを適量注いでおきます。
4.3.とは別の容器に氷を用意し、2.を注ぎ、冷たいラベンダーのハーブティーを作り、3.に静かに注ぎます。上手に出来ると、グラスに紫色のきれいなグラデーションができ、とてもきれいです。
5.飲むときに、ストローでかき混ぜます。

2.甘いハーブティーはありますか?
カモミールなど、香りが甘いハーブティーはありますが、味が甘いハーブティーは基本的にありません。唯一甘いのは、「リコリス」。日本語で「甘草」。
リコリスについては年頭にBLOGでご紹介しました。
http://tearoom1003.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-c210.html

よくよくお客様に聞いてみますと、「どこかのお店で数種類をブレンドしたハーブティーを飲むと甘かったので、ハーブティーは甘いと思っていました。」とのこと。たぶん、リコリスが少量混ざっていたのではないかと思います。
リコリスには、胃腸を整える作用がありますが、飲みすぎるとお腹がくだりますのでご注意ください。薬と毒は紙一重。ハーブティーは煎じ薬。たくさん飲めばいいかというと、そうではありません。

3.紅茶とハーブティーは違うものですか?
紅茶は、ツバキ属カメリアシネンシスの新芽、若葉を、発酵、乾燥などの工程を経て、加工したもの。詳細は、既に色々な本に書かれていますのでここでは省略します。抽出温度は100度。
ハーブティーは、草や木の実、花、茎、葉、根などの素材に、お湯を注いで出来上がる抽出液。素材は、乾燥したものや、生のものだったり色々。抽出温度は100度である必要はありません。素材ごとに、成分の出方に大変な違いがありますので、ハーブティーで使用する1回分の分量を決めるには、ある程度の経験が必要です。

皆様、ハーブには関心はおありのようですが、日本では未だに生活の中にハーブが根ざしてはいないようです。効能については、各人お調べください。一度にたくさん勉強されても身につくものではありません。ほどほどに・・。

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