おすすめの本「身体から革命を起こす」
肋骨のひびと骨折、これまで計6回。局所的な痛みはひきましたが、あまり重たいものも持てず、無理出来ない身体です。4月の骨折時に、身体の筋肉はそれぞれ連携していて、使い方のバランスが大切だとつくづく実感しました。身体全体、全身の筋肉を使うと、一箇所に負担がかからずに、物事が円滑にすすみます。何とか日々の生活が楽にならないものかと思い、以前から気になっていた甲野善紀氏の本を、図書館から借りてきまして、読んでみました。
「身体から革命を起こす」甲野善紀、田中聡共著、新潮文庫 平成19年初版
甲野氏は、古武術家で、メディアに時々出演されます。古武術の各方面への応用は幅広く、スポーツ、日本舞踊、ダンス、介護、リハビリ、楽器演奏など。これまでの常識と呼ばれる身体の使い方とは全く異なる、全身を使った「隙の無い」振る舞いとでもいえばいいでしょうか。支点力点の梃子(てこ)の原理ではなく、自身の体重の移動を利用するとでもいいましょうか、とにかく、あまり力を必要としません。
日常生活で、すぐに応用できそうな術がありましたので、一つご紹介。
「平蜘蛛返し(ひらくもかえし)」・・・重たいものを持ち上げるときの術。
本の中の写真解説の冒頭に「踏ん張るのではなく、逆に足を浮かせる技」とあります。足を浮かせて重い物を持ち上げるとは?聞いただけで混乱しますが、やってみると面白いほど簡単に持ち上がります。
あまり上手な説明ではありませんが、こんな感じです・・
1.両手で目的の物を持ち、
2.両足の裏をふっと真上にあげ、自分の身体を宙に浮かせます。
(その場でジャンプする気持ちですが、ジャンプはしません。)
3.着地するのに合わせ、腰を落とし目的の物を浮かせ、全身で立ち上がります。
(自分の身体が沈むのに合わせ、沈む力を使って目的の物をふっと浮かせます。)
井戸のつるべの応用です。柔道で、寝技を避けるために畳の上に小さくなって固まる「亀」の状態がありますが、「亀」を打開するのにとっても有効な方法です。
甲野氏の著書はたくさんありますが、どれも常識を覆す驚愕の内容です。どの本でもいいいので、是非ご一読を。「眼から鱗」とはまさにこのことです。
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