印象に残る本4冊
今年も残りわずかとなりました。
中央図書館からお借りした本の中から、これは!と思うもの4冊をご紹介します。
1.続・失敗百選 リコールと事故を防ぐ60のポイント
東京大学大学院教授 中尾政之著 森北出版 2010年12月初版
「失敗百選」の続編。ソフトウェアや家電製品など、より身近な分野における失敗を集録し、その原因と共通点を探ります。増え続けるリコール問題の陰にはいったい何があるのか。設計・開発に携わる技術者はもちろん、消費者である日本国民すべてにとって必読の書。新聞一面トップ記事になったような、記憶に残る重大事故の真の原因を探ります。「そういえばこんな事故があったなぁ」とすぐに思い出せるような重大事故の数々。しかしながら、事故それ自体の印象ばかりが記憶に残り、通常はそれっきり。それ以降の事故原因の究明、背景、事故後の対策までを知らないと、同様の事故が繰り返されてしまいます。本書では、各分野での専門用語も出てきますが、安全衛生についての素人でも、わかりやすく記載されています。
2.いつのまにか身につくイメージ英語革命
大西泰斗+ポール・マクベイ著 講談社 1998年11月15日初版
英単語(動詞、前置詞など)の持っているイメージを、わかりやすい例文とイラストで解説。ネイティブスピーカーの会話表現に使われる単語の深い意味がわかってきます。
英語(外国語の)習得は、丸暗記ではなくイメージで!
生きた英会話には、「ネイティブスピーカーの○○」シリーズもオススメです。
ネイティブスピーカーの英会話 著者同上 研究社出版 1996年4月初版 など
3.山岳気象大全
猪熊隆之著 山と渓谷社 2011年6月初版
山の天気は変わりやすいとよく言われます。天気の変わった先が雷雨や暴風雨、吹雪だったとしたら、直ちに避難しないと遭難します。この本は、山の天気に関する専門書。特に注目する内容は、高層天気図についてです。
山岳雑誌などの天気解説では、毎回のように高層天気図が登場します。が、そのときのケースバイケースでの解説なので、断片的な読み方しか理解できません。本書では、特に1章を設け、20ページにわたり初めてでもわかりやすく、かつ、詳しく記載されています。天気予報でよく耳にする「気圧の谷が接近して」とか「上空○○メートルにー30℃の真冬並みの寒気が」という言葉も、高層天気図が読めれば、その意味するところがわかってきます。登山、スキーがお好きな方は是非ご一読を。高層天気図は、北海道放送のHPでご覧いただけます。便利な世の中です。(予備知識がないと全く読めません。)
著者の紹介記事がありましたので、よろしければこちらも・・
http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/people/20110915.htm
4.土を喰らう日々
水上勉著 新潮文庫 昭和57年8月初版
著者自身の経験による精進料理の本。精進とは、料理とは、色々考えさせられます。精進料理とは縁の無い料理人でも、1度は読んでもいいかも。
10月の果実酒の章を読んで、長年の謎が1つ解けました。野山に自生する地梨子(じなし)という果物が出てきます。別名クサボケ。果実酒にすると美味とあります。ある秋の日、広島県北の三段峡の遊歩道を歩いていたら、黄色いピンポン玉の大きさの姫りんごに良く似た果物が落ちていました。あまりにもおいしそうでしたので、思わず口に。酸味のあるりんごのような味で、とてもおいしかった。ボケの実かな?でもちょっと違うような・・。今のようにパソコン検索で調べるって方法が無かったので、名前がわかりませんでした。地梨子でした。あの味と酸味で果実酒ね。最適です、納得。(三段峡の遊歩道は、旧可部線の三段峡駅から樽床ダムまで10キロくらいあります。たびたび自然災害にあうので、現在安全に通れるかどうかわかりません。特に3段滝から上流は、観光客向けではありません。行かれる方はご注意ください。熊にも要注意!)
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