試作品「サマープディング」
お客様との会話の中から、面白そうなお菓子が出来ました。
「マスターキートン」という漫画の第1巻の最後に、イギリスのお菓子「サマープディング」というのが登場します。材料は、ペニーロイヤルミント、ラズベリーのジュースと果肉、それに食パン。器のまわりに、薄切りの食パンを貼り付け、ジュースと果肉を入れて冷やしたら出来上がりという、簡単なイギリスの伝統的お菓子です。
ミントは、香りづけ使います。ペニーロイヤルミントは、日本では、あまり聞かない名前。調べると、庭木の防虫目的で主に栽培され、食用不可とあります。ミントを刻んで、ラズベリージュースに混ぜ込むように書いたBLOGもありましたが、今回はハーブティーにして混ぜ込むことに。ミントは、安芸区の実家に帰ったときに採ってきたペパーミントで代用。ラズベリーもないので、冷凍していたイチゴで代用。かなり漫画に出てくるオリジナルと違いますが、試作品ですので・・。器は、金属製の計量カップ(満水で300cc)を使用しました。
(材料)
サンド用食パン 3枚くらい
イチゴ 200グラム
お砂糖 40グラム
ミントのハーブティー 100cc
(作り方)1.計量カップの内側にラップを貼って、ミミを取った食パンを貼り付けます。
2.鍋にイチゴとお砂糖を入れ、中火でグツグツ煮ます。あくを取り、少し果汁が残る程度で火を止めます。
3.ミントのハーブティーを作り、ハーブティー100ccを2.の鍋に入れ、よく混ぜます。
4.目の粗いストレーナで3.を濾し、果肉とジュースを分けます。ジュースが余るようでしたら、鍋に戻して煮詰めます。
5.1.の器に、4.の果肉部分を入れ、上の開いた部分を食パンで覆います。
6.4.のジュースを、食パン部分に浸み込ませるように上からかけます。
7.6.を冷蔵庫に入れて、6時間くらい冷やして固めます。
8.冷えて固まった7を、お皿の上にひっくり返して出来上がり。
食べてみますと・・・ちょっと甘すぎかも・・。しかも固まっていないので食べにくいです。フルーツは、イチゴだけでなくて、いろいろ混ざったほうが美味しいかもしれません。ペパーミントの香りは、あまりしません。(ミントの香りが強いと、喘息発作が出るのであまり強くは出来ません。ゴメンナサイです。)漫画に出てくるペニーロイヤルミントの特徴は、「ほんのり甘くて、山霧のような清涼な香り・・」とキートンさんの言。ペパーミントよりは、エルダーフラワーのほうがイメージに近いかもしれません。イチゴだけでは甘すぎるので、ベリー類とは少し違う系統のフルーツジュースを混ぜてみることに。スーパーのジュース売り場を眺めてみると、ミニッツメイトの「カシスグレープ100%ジュース」というのがありました。お砂糖無しにして、このジュースをイチゴに混ぜてみました。また、今回は液体部分が多いので、固まり加減をしっかりと食べやすくするために、ジュースが温かいときに少しゼラチンを加えました。
(2回目の材料)
サンド用食パン 3枚くらい
イチゴ 100グラム
カシスグレープのジュース 50cc
エルダーフラワーのハーブティー 100cc
ゼラチン(ゼライス) 5グラム
(作り方)1.計量カップの内側にラップを貼って、ミミを取った食パンを貼り付けます。
2.鍋にイチゴとカシスグレープのジュースを入れ、中火でグツグツ煮ます。あくが取れたら、少しゆるい程度で火を止めます。
3.エルダーフラワーのハーブティーを作り、ハーブティー100ccを2.の鍋に入れ、よく混ぜます。
4.3.のジュースを少量取り、ゼラチンを溶かして鍋に戻し、よく混ぜます。その後、ジュースを別に少しだけ取り分けておきます。
5.1.の器に、4.を入れ、上の開いた部分を食パンで覆います。
6.4.で取り分けたジュースを、5.の食パンに浸み込ませるように上からかけます。
7.6.を冷蔵庫に入れて、4時間くらい冷やして固めます。
8.冷えて固まった7.を、お皿の上にひっくり返して出来上がり。
2回目の試作の結果は写真左。なんだか上手に出来たみたいです。お砂糖無しだと少し物足りないので、作り方2.の時に鍋に少しお砂糖を(10から20グラム)入れるといいかもしれません。ゼラチンは入れて正解。食べやすくなりました。食べた後には、ほんのりとエルダーフラワーの清清しい香りが余韻として残ります。ほぼイメージどおり。
今度は、ちょっとミックスジュース風に桃、りんご、イチゴ、バナナの4種類(正味で各50グラム)を使ってみました。作り方は2回目とほぼ同じです。
(3回目の材料)
サンド用食パン 3枚くらい
イチゴ 50グラム
りんご(ジョナゴールド) 50グラム
もも(あまり甘くない桃でもいいです)50グラム
お砂糖 30グラム
バナナ 50グラム
カシスグレープのジュース 50cc
エルダーフラワーのハーブティー 50cc
ゼラチン(ゼライス) 5グラム
(作り方)1.計量カップの内側にラップを貼って、ミミを取った食パンを貼り付けます。
2.桃、りんご、イチゴを小さく刻み、耐熱容器に入れ、お砂糖をまぶしてレンジ強(600W)で3分間くらい加熱します。
3.鍋に2.とカシスグレープのジュースを入れ、中火でグツグツ煮ます。あくが取れたら、小さく刻んだバナナを入れ、かき混ぜながら再び煮ます。少しゆるい程度で火を止めます。
4.エルダーフラワーのハーブティーを作り、ハーブティー50ccを3.の鍋に入れ、よく混ぜます。
5.4.のジュースを少量取り、ゼラチンを溶かして鍋に戻し、よく混ぜます。その後、ジュースを別に少しだけ取り分けておきます。
6.1.の器に、5.を入れ、上の開いた部分を食パンで覆います。
7.5.で取り分けたジュースを、6.の食パンに浸み込ませるように上からかけます。
8.粗熱が取れた7.を冷蔵庫に入れて、4時間くらい冷やして固めます。
3回目の試作の結果は写真右。あまり甘くないフルーツを使ったのですが、かなり甘くなってしまいました。やっぱりベリー系の果物以外は余計なお世話かも・・。シロップが足らないので、食パンの白い部分が残ってしまいました。
オススメのサマープディングは、「作り方2」ですね。簡単に出来ますが、よく冷えてからカットしましょう。型に流し入れる時に温度が下がりすぎると、果汁に粘度があるために食パンに果汁が染込みません。パンに果汁を染込ませるには、温かいうちに型に流し入れ、室温になるまで放置しておいてから、冷蔵庫で4時間から6時間くらい冷やしましょう。酸味のあるフルーツが良いそうなので、今の時期、サマーアイベリーなどのイチゴが手に入るといいと思います。たぶんイギリスでは、庭や自然になったベリー類を収穫してサマープディングに使うのでしょう。スーパーに行って、ブルーベリーやラズベリーをわざわざ買って、っていうものではないと思いますが、皆様もお試しください。
続きはこちら・・「サマープディング その2」
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