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2011年7月

2011年7月28日 (木)

角砂糖って懐かしい

お店から見える小学校は、夏休みに入りとっても静か。毎年、夏の楽しみの一つに、NHKラジオの朝の番組「夏休み子供科学電話相談」があります。今朝、「恐怖の?ブラックホール」について質問がありました。疑問にお答えするのは、渋谷プラネタリウムの永田美絵先生。毎年、わかりやすい答えで宇宙のことを解説してくれます。
「ブラックホールは、太陽よりも大きな恒星が最後に大爆発して、その後にできる小さくて重たい星です。どれくらい重たいかというと、ちょうど地球を角砂糖の大きさにぎゅーっと小さくしたくらいです。」ほーっ!わかりやすい。この説明を聞くと、私なんかは、お互いの原子核同士の間隔ってそんなに隙間だらけなんだって思うのです。しかしですね、近頃の小学生は、角砂糖なるものを見たことがあるのでしょうか・・?このあたりに、世代間ギャップを感じます。

Kakuzatou 角砂糖・・お店にあります。正方形の形、1辺約1.7cm。重さ約6グラム。お砂糖の微調整なんて出来ません。1個で6グラム、2個で12グラム、3個入れると・・・甘すぎです。今は殆んど見かけませんね。数十年前、お砂糖は贈答品のカタログに掲載されるくらい貴重品でした。私も、幼少時代(昭和40年代)、お盆、お正月など年に数回ほど親戚のFさんのところにお邪魔すると、そのたびに紅茶(ティーバッグ)をご馳走になりました。そして、紅茶の横には角砂糖が。当時、とても珍しかった。2個ずつ、透明フィルムでラッピングしてありました。(透明フィルム自体も珍しい時代で、捨てずにお土産でしたね。)1個ずつ、ティーカップに沈めては、ブクブクと泡がでて、スプーンでつついて崩れていって・・と、次第にとける様子を観察していました。今ではとても懐かしい思い出。そういえば、お砂糖の入れ具合を尋ねるときは「1個?それとも2個?」って会話をしていた記憶があります。
今日は夕方、懐かしの角砂糖2個入れて、甘々のミルクティーをいただきました。紅茶は、今朝、大阪ムジカティーさんから届いた、ちょっと美味しいディンブラ。マリーボン茶園産のセカンドフラッシュダージリンも届きました。詳細は後ほどBLOGにて。

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試作品「バナナプディング」

前回のサマープディングに続いて、バナナプディングをおつくりしました。
サマープディングはイギリスですが、バナナプディングはアメリカの家庭料理。

基本レシピは・・・、スライスしたバナナ、(砕いた)クッキー、カスタードクリームを層にして重ねていき、冷蔵庫で1晩寝かせて出来上がり。とっても簡単です。カスタードの配合が硬めなので、ちゃんと固まるようです。
通常は、カップなどに個別に作るか、大きな入れ物にでっかく作って、冷え冷えプディングをスプーンですくって食べるようです。今回は、綺麗に切り分けたいので、直径18cmの底の抜ける金型を使いました。1番下にスポンジ生地を敷き、バナナとカスタードを4層に。最下層には、アクセントとしてチョコの層を追加しました。

バナナプディングのレシピ(直径18cmの底の抜ける金型1台分)
(材料)薄くスライスしたバナナ 4本分
細かく砕いたクッキー 30グラム
細かく刻んだチョコ  10グラム
スポンジ生地 少々
全卵     2個
牛乳    500cc
お砂糖   50グラム
薄力粉   30グラム
Bananapudding (作り方)
1.全卵以下の材料で、カスタードクリームを作ります。
2.ケーキの型にオーブンペーパー(またはラップ)をセットして、底にスライスしたスポンジケーキを敷きます。
3.2.の上に1.のカスタードを少量入れ、薄く広げます。
4.3.の上に、刻んだチョコをふりかけ、スライスしたバナナ1本分を並べます。
5.4.の上に、カスタードを広げます。使用量は、残りのカスタードの4分の1です。
6.クッキー、バナナ、カスタードの順に重ねます。同じ事を、3回繰り返します。
7.6.を、冷蔵庫に1晩入れ、冷やして落ち着かせます。

止まらないおいしさとはこのことかもしれません。カスタードとバナナだけでしたら子供のおやつの感じがぬぐえないのですが、チョコが微妙に効いていて、一口ごとに高級感を醸し出しています。皆様も是非、アメリカ南部のママの味をお楽しみください。

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2011年7月27日 (水)

試作品「サマープディング」

お客様との会話の中から、面白そうなお菓子が出来ました。
「マスターキートン」という漫画の第1巻の最後に、イギリスのお菓子「サマープディング」というのが登場します。材料は、ペニーロイヤルミント、ラズベリーのジュースと果肉、それに食パン。器のまわりに、薄切りの食パンを貼り付け、ジュースと果肉を入れて冷やしたら出来上がりという、簡単なイギリスの伝統的お菓子です。
ミントは、香りづけ使います。ペニーロイヤルミントは、日本では、あまり聞かない名前。調べると、庭木の防虫目的で主に栽培され、食用不可とあります。ミントを刻んで、ラズベリージュースに混ぜ込むように書いたBLOGもありましたが、今回はハーブティーにして混ぜ込むことに。ミントは、安芸区の実家に帰ったときに採ってきたペパーミントで代用。ラズベリーもないので、冷凍していたイチゴで代用。かなり漫画に出てくるオリジナルと違いますが、試作品ですので・・。器は、金属製の計量カップ(満水で300cc)を使用しました。
(材料)
サンド用食パン 3枚くらい
イチゴ     200グラム
お砂糖     40グラム
ミントのハーブティー 100cc
(作り方)1.計量カップの内側にラップを貼って、ミミを取った食パンを貼り付けます。
2.鍋にイチゴとお砂糖を入れ、中火でグツグツ煮ます。あくを取り、少し果汁が残る程度で火を止めます。
3.ミントのハーブティーを作り、ハーブティー100ccを2.の鍋に入れ、よく混ぜます。
4.目の粗いストレーナで3.を濾し、果肉とジュースを分けます。ジュースが余るようでしたら、鍋に戻して煮詰めます。
5.1.の器に、4.の果肉部分を入れ、上の開いた部分を食パンで覆います。
6.4.のジュースを、食パン部分に浸み込ませるように上からかけます。
7.6.を冷蔵庫に入れて、6時間くらい冷やして固めます。
8.冷えて固まった7を、お皿の上にひっくり返して出来上がり。

Keatonpudding1 食べてみますと・・・ちょっと甘すぎかも・・。しかも固まっていないので食べにくいです。フルーツは、イチゴだけでなくて、いろいろ混ざったほうが美味しいかもしれません。ペパーミントの香りは、あまりしません。(ミントの香りが強いと、喘息発作が出るのであまり強くは出来ません。ゴメンナサイです。)漫画に出てくるペニーロイヤルミントの特徴は、「ほんのり甘くて、山霧のような清涼な香り・・」とキートンさんの言。ペパーミントよりは、エルダーフラワーのほうがイメージに近いかもしれません。イチゴだけでは甘すぎるので、ベリー類とは少し違う系統のフルーツジュースを混ぜてみることに。スーパーのジュース売り場を眺めてみると、ミニッツメイトの「カシスグレープ100%ジュース」というのがありました。お砂糖無しにして、このジュースをイチゴに混ぜてみました。また、今回は液体部分が多いので、固まり加減をしっかりと食べやすくするために、ジュースが温かいときに少しゼラチンを加えました。
(2回目の材料)
サンド用食パン 3枚くらい
イチゴ     100グラム
カシスグレープのジュース 50cc
エルダーフラワーのハーブティー 100cc
ゼラチン(ゼライス) 5グラム
(作り方)1.計量カップの内側にラップを貼って、ミミを取った食パンを貼り付けます。
2.鍋にイチゴとカシスグレープのジュースを入れ、中火でグツグツ煮ます。あくが取れたら、少しゆるい程度で火を止めます。
3.エルダーフラワーのハーブティーを作り、ハーブティー100ccを2.の鍋に入れ、よく混ぜます。
4.3.のジュースを少量取り、ゼラチンを溶かして鍋に戻し、よく混ぜます。その後、ジュースを別に少しだけ取り分けておきます。
5.1.の器に、4.を入れ、上の開いた部分を食パンで覆います。
6.4.で取り分けたジュースを、5.の食パンに浸み込ませるように上からかけます。
7.6.を冷蔵庫に入れて、4時間くらい冷やして固めます。
8.冷えて固まった7.を、お皿の上にひっくり返して出来上がり。

Keatonpudding2 2回目の試作の結果は写真左。なんだか上手に出来たみたいです。お砂糖無しだと少し物足りないので、作り方2.の時に鍋に少しお砂糖を(10から20グラム)入れるといいかもしれません。ゼラチンは入れて正解。食べやすくなりました。食べた後には、ほんのりとエルダーフラワーの清清しい香りが余韻として残ります。ほぼイメージどおり。

今度は、ちょっとミックスジュース風に桃、りんご、イチゴ、バナナの4種類(正味で各50グラム)を使ってみました。作り方は2回目とほぼ同じです。
(3回目の材料)
サンド用食パン 3枚くらい
イチゴ     50グラム
りんご(ジョナゴールド) 50グラム
もも(あまり甘くない桃でもいいです)50グラム
お砂糖 30グラム
バナナ  50グラム 
カシスグレープのジュース 50cc
エルダーフラワーのハーブティー 50cc
ゼラチン(ゼライス) 5グラム
(作り方)1.計量カップの内側にラップを貼って、ミミを取った食パンを貼り付けます。
2.桃、りんご、イチゴを小さく刻み、耐熱容器に入れ、お砂糖をまぶしてレンジ強(600W)で3分間くらい加熱します。
3.鍋に2.とカシスグレープのジュースを入れ、中火でグツグツ煮ます。あくが取れたら、小さく刻んだバナナを入れ、かき混ぜながら再び煮ます。少しゆるい程度で火を止めます。
4.エルダーフラワーのハーブティーを作り、ハーブティー50ccを3.の鍋に入れ、よく混ぜます。
5.4.のジュースを少量取り、ゼラチンを溶かして鍋に戻し、よく混ぜます。その後、ジュースを別に少しだけ取り分けておきます。
6.1.の器に、5.を入れ、上の開いた部分を食パンで覆います。
7.5.で取り分けたジュースを、6.の食パンに浸み込ませるように上からかけます。
8.粗熱が取れた7.を冷蔵庫に入れて、4時間くらい冷やして固めます。

3回目の試作の結果は写真右。あまり甘くないフルーツを使ったのですが、かなり甘くなってしまいました。やっぱりベリー系の果物以外は余計なお世話かも・・。シロップが足らないので、食パンの白い部分が残ってしまいました。

オススメのサマープディングは、「作り方2」ですね。簡単に出来ますが、よく冷えてからカットしましょう。型に流し入れる時に温度が下がりすぎると、果汁に粘度があるために食パンに果汁が染込みません。パンに果汁を染込ませるには、温かいうちに型に流し入れ、室温になるまで放置しておいてから、冷蔵庫で4時間から6時間くらい冷やしましょう。酸味のあるフルーツが良いそうなので、今の時期、サマーアイベリーなどのイチゴが手に入るといいと思います。たぶんイギリスでは、庭や自然になったベリー類を収穫してサマープディングに使うのでしょう。スーパーに行って、ブルーベリーやラズベリーをわざわざ買って、っていうものではないと思いますが、皆様もお試しください。

続きはこちら・・「サマープディング その2」

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2011年7月13日 (水)

自然光のもとで見る紅茶の色

5月末にUP予定でしたが、諸般の事情により延び延びになってしまいました・・。

5月22日産経新聞の朝刊6ページに、興味深い文章がありました。
画家の絹谷幸二さんの「電力危機でみえるもの」というタイトルのコラム記事。
節電に関連して、「暗くなってかえって見えてくるものがあるのでは?」と。自然光とLED電灯の光の質について比べ、絵画の見え方について語っていらっしゃいます。
少し引用させていただきますと、
「・・アトリエの構造も、自然光が多量に入る南窓とし、天窓をもうけた。窓には薄く白いカーテンを配し、予備の電灯は自然光に近いLEDのカクテル光線とし、夕方、自然光がよほど部屋が暗くなるまで使用しないことを心がけている。
 このような配慮で、どんなことが立ち現れるかというと、それぞれの色彩の“奥行き”が発見できて、豊穣(ほうじょう)で微妙な色彩の組み合わせができるようになった。電灯の光では、見えているようでいて、実に多くのものを見落としているのだ。そんな光の下で描かれた絵は「形だけ」「面だけ」の薄っぺらなものとなる。・・」
全文はこちらをご覧ください・・・http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110522/dst11052202590001-n1.htm

さて、紅茶の色の見え方のことを水色(すいしょく)といいます。
ダージリンやヌワラエリヤが、煎茶に近い橙色だったり、アッサムが濃く深い赤色だったりという色の出具合。産地や収穫時期が違いますと、出来上がりの紅茶の色も違います。
今回のコラムを読んで改めて思ったのは、自然光(太陽光)のもとで見る紅茶の色と、屋内の照明設備のもとで見る紅茶の色は、やはり違うということ。電球色の蛍光灯や白熱電球など自然光に近い照明器具はたくさんありますが、自然光にはかなわない。10時3時のお店は、2階にあります。3方向がガラス張りという珍しいお店のつくりですが、おかげさまで自然光がとってもよく入ります。(直射日光は夏場の早朝と夕方に入りますが、ごくわずかな時間です。)自然光が存分に入るというのは、今思ってみても喫茶営業主体の紅茶屋さんには、贅沢この上ない条件です。屋外での紅茶の輝く様は、開店前にキャンプ場で頻繁に紅茶を飲んでいたので、よく知っていました。紅茶のお店を出すのであれば、お昼営業のお店にしよう、天窓があるといいなぁと思っていたぐらいですから。4月に某会社の紅茶教室が屋外で開催されたときも、改めて自然光(太陽光)の偉大さを感じました。
「自宅で紅茶を飲むより、お店で(10時3時)で飲んだほうが美味しいのはなぜでしょう?」お客様から時々ご質問があります。「自分で紅茶を淹れるより、ほかの人が淹れたほうがおいしく感じるものです。たぶん、ご自宅でもこちらと変わりなく、美味しい紅茶が出来ているはずですよ。」と、いつもお返事するのですが・・。案外と、紅茶の淹れ方自体の良し悪しではなく、お客様のご自宅での自然光の入り具合が原因で、紅茶の色の見え方、輝く度合いが違うのかもしれません。見た感じの紅茶の色も、大切な美味しさのうちですから。ご自宅での紅茶のひとときも、時々は屋外のお庭やテラスでっていうのも何か発見があっていいかもしれませんね。「天気のいい日は屋外でティータイム!」オススメします。(日焼け止め・紫外線対策はお忘れなく。)

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2011年7月 6日 (水)

マシュマロコーヒーとマシュマロ紅茶

クッキングスクールのコーヒーのテキストをリニューアルする関係で、コーヒーのバリエーションを検索していたら、マシュマロコーヒーというのがクックパッドに載っていました。面白そうなので、さっそく作ってみました。
Marshmallowtea 熱々のコーヒーに、マシュマロ3個を入れますと、こんな感じ(写真右)。すぐに溶けるのではなく、かき混ぜるとじわじわーっと溶けていきます。一見、ウインナーコーヒーっぽいです。マシュマロの材料は水飴とお砂糖なので、見た感じ甘そうなのですがそうでもありません。普通のコーヒーだったら時間が経つとただ冷めるだけなのですが、このマシュマロ入りは、コーヒーを飲んでいくうちに次第に溶けていくので、微妙にコーヒーの味が変わっていきます。普段ありえないことでなんだか面白い。また、ウインナーコーヒーのように、マシュマロの溶け際をすすってみるもよし、溶かしている途中で浮かんでいるコーヒー味のマシュマロを食べてもよし。いろいろな楽しみ方があって、若い世代にはウケがいいかもしれません。個人的には、カフェオレのマシュマロ仕上げが美味しかったです。こんなコーヒーの楽しみ方もたまにはいいかも・・。
では、マシュマロ紅茶は?と検索したら・・・ありました。「ウバのミルクティーにマシュマロを入れると美味しい」と書かれています。結果は、写真左。うーん・・。少なくともウバには入れないほうがいいかもしれませんね。ほかの茶葉では、ニルギリなどの軽めの紅茶でミルクたっぷりのミルクティーを作り、仕上げにマシュマロを加えるというのが比較的いい感じでした。レモンティーのマシュマロ入りはやめておきましょう。
マシュマロを買ってきてわざわざ作るほどでもないですが、ご自宅にマシュマロがあって、お暇な方は、時間の経過を楽しむマシュマロコーヒー、マシュマロ紅茶の摩訶不思議な非日常世界をどうぞ。どちらかといえば紅茶よりコーヒーかな・・。

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