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2009年12月 9日 (水)

ティーバッグ紅茶を電子レンジで作る

引き続いて、荒木安正さんの本、「紅茶の事典」(柴田書店、2002年4月初版)から、紅茶の実験を。

127ページ「炭酸ガス」の記事より
「・・・冷水から電子レンジでティーバッグを抽出した時、微量の重曹を加えれば泡が出るほどガスが発散するので香気をひきだす。」

同ページの「炭酸水素ナトリウム」の記事より
「通常重曹といわれる食品添加物。・・・紅茶ティーバッグを水から電子レンジで加熱して抽出するときに重曹をほんの少し加えると、アルカリの影響と泡で、香気が発散してクリームダウンしないアイスティーのための原液ができる。」

Sannsosuiresize なんとなーく、空気をたくさん含んだ水で紅茶を淹れると、美味しくなるような予感はします。で、何年か前にアルミボトル入りの「酸素水」というので紅茶を淹れたことがあります。水色が濃くなり、茶葉の特徴がはっきり浮かび上がり、おいしい紅茶が出来上がった記憶があります。酸素水は今は売っていませんが、市販の微炭酸の水や、炭酸水でもおいしい紅茶ができそうな感じはしますね。重曹を使用するのは、汲みたての水道水を基本にして、更にそこへ炭酸ガスを追加しようということのようです。
しかし、今回の記事の「電子レンジを使い冷水からティーバッグ紅茶を抽出する」って?初耳です。・・・さっそく実験ですね。

1.電子レンジを使い冷水からティーバッグ紅茶を作る
とりあえず重曹なしで紅茶を作ってみました。使ったのは、おなじみ日東紅茶デイリークラブ。マグカップに水150ccとティ-バッグ1個を入れ、電子レンジにセット。700Wで約1分40秒で沸騰しました。(マグの重量や、最初の水道水の温度、量などで、レンジの秒数はかなり変わると思います。また大きめのマグを使わないと沸騰したお湯が溢れるかもしれません。実験される場合は、くれぐれもご注意ください。)
レンジからマグを取り出し、1分間ふたを蒸らした後、ティーバッグを取り出しました。結果は、通常より少し濃く出たかなくらいの感じです。香りはごく普通のティーバッグ並みです。こんな風に電子レンジで紅茶を作ったのは初めてです。朝食時などに、同じマグ、同じ秒数で毎日作るときとかは便利でいいかもしれませんね。

2.重曹入り
1と同じ方法で、耳かき1杯程度の重曹を入れてみました。さて・・・
Juusou 写真左は重曹入りホットとアイスティー。右は重曹なしのホットとアイスティーです。
重曹は、明らかに入れ過ぎですね。真っ黒な紅茶になってしまいました。飲んだ結果のほうは、しっかりと濃い紅茶で、香り、味ともに重曹なしより輪郭のはっきりとした紅茶になりました。ただ、アイスティーにするとクリームダウンを起こし濁ったお茶に。濃い紅茶がベースなので、当然といえば当然なのでしょう。重曹のさじ加減で紅茶の濃さが決まりますが、なにせ微量なので毎回同じ量というわけにもいかないと思います。2回ほどさじ加減を変えて実験しましたが、重曹のさじ加減を極めるのは難しいかもしれません。

1.の重曹なしのティーバッグ紅茶の作り方は、急がしい時はいいかもしれませんね。濃い紅茶が飲みたいときは、1分間の蒸らし時間を2分間にすればいいですし、アイスティーの場合も、最後に氷を入れて混ぜればいいですから。極めて現代風でしょうか。
2.の重曹入りは、何もそこまでしなくても・・・というのが正直な感想ですね。

おまけ・・・実験後、紅茶でお腹満杯になったので、重曹入りのアイスティーを飲まずにそのままにしておいたら、1時間後、グラスの底に沈殿物がたまっていました。何かと思えば、グラスの底のとりきれなかった汚れ(牛乳のカルシウム分)が浮いているではありませんか。おかげさまでグラスがきれいになりましたよ。ということは、重曹入り紅茶を飲むと、体の中もきれいになるかもしれませんね(笑)。

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