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2009年9月

2009年9月29日 (火)

紅茶の諺(ことわざ)いろいろ

紅茶にまつわる諺(ことわざ)があります。
今回は、諺からおいしい紅茶の淹れ方のコツを探ります。

1.「ポットのための一杯」・・・一度にたくさん淹れたほうが熱い紅茶ができます。
ティーポットで一杯分しか作らない場合、温度の低下が激しいので、2杯分以上を一度に淹れましょうということです。「5人分だったら6人分?」という意味ではありません。また、1000ccなどファミリータイプの大きな重いティーポットを使う場合は、その大きさに見合った適切な量(ティーポットの容量の少なくとも半分以上、できれば8分目以上)の紅茶を作りましょう。
別な意味でのもう1つの解釈があります。それは、濃い目の紅茶を作りましょうということ。この場合は、濃い紅茶が出来た場合は、お湯で薄めて飲めばいいですが、薄く出来た紅茶は、後から濃く出来ませんので、薄めよりかは濃い紅茶を作りましょうということです。紅茶に限らず、コーヒー等、ほかの飲み物にもいえることですね。

2.「ポットをケトルに持っていけ」・・・グラグラした沸騰したお湯を使いましょう。
お庭でアフタヌーンティーパーティーを開いていた優雅な時代。現代のようなカセットコンロはありませんので、お湯はキッチンのケトルで沸かします。紅茶が空になったら、キッチンのケトルのお湯をお庭に持って行くのではなくて、空っぽのティーポットをキッチンに持って行って、沸騰したてのお湯を使って、キッチンで紅茶を淹れましょうということですね。

3.「地獄のように熱くして飲め」
・・・出来上がりの紅茶を熱く仕上げるように工夫しましょう。
種々の方法があるでしょうが、最終的に出来上がりの紅茶が熱くなるように心がけると、おいしい紅茶になりますよと、いうことですね。
前回のBLOGの予熱のお話も、紅茶を熱く仕上げるための最初の手順。
また、ティーコージを使うのも、ティーポットが冷めないようにという配慮です。

このように、「出来上がりの紅茶を、可能な限り熱く仕上げる」というのが、おいしい紅茶を淹れるコツになります。

諺ではありませんが、もうひとつご紹介したい名言があります。
長くなりますので、次回BLOGにて。

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2009年9月25日 (金)

紅茶は予熱が肝心!

先週、初めてご来店されたお客様から「家で作った紅茶が、どうもおいしくなくて・・・」と、ご相談がありました。
色々お話を聞いていくと、日本茶を習われているとのこと。「ティーポットの予熱は?」とお尋ねすると、「予熱していませんでした。日本茶も紅茶も同じ木だそうなので、予熱は必要ないと思って省いていました」と。これで解決です。日本茶(煎茶)は適温80度。紅茶は100度なのですね。

予熱不足のティーポットや冷めたティーポットを使うと、いくらグラグラ沸いた100度のお湯を使っても、ティーポットなどの道具が熱を吸収するので、紅茶抽出時に100度の適温まで届きません。3分経過後の出来上がった紅茶は、あまり熱くなく、紅茶の香り、味もぼやけた感じではっきりとした茶葉の特徴が出てきません。

紅茶を淹れる場合、最初の予熱が肝心です。
予熱をしっかりと行った後にできあがった紅茶は、最初の一口が大変に熱いです。
熱い紅茶ができたら、おいしくできた証拠です。そこではじめて紅茶の茶葉の良し悪し、諸々の評価できるわけです。例えば水色(すいしょくと読みます、できあがった紅茶の色の具合)や香り、味、コクのあるなし、適切な蒸らし時間と一回分の茶葉の量(グラム数)の検討、個人的な好き嫌いなどなど。
ご相談のお客様も、熱い紅茶を飲まれてご納得された様子でした。「どの説明書にも予熱のことは書いてあるんですけどね、そこまで重要だとは思いませんでした。」と、ご感想。

Teabags_2 ご相談されたお客様から、
お礼に、「LAWLYES」のティーバッグ紅茶をいただきました。
お味のほうは・・・
イギリスタイプの濃い水色ですが飲みやすく、
適度なコクがあります。
ミルクティーにしてもおいしく、飽きのこない、おいしい紅茶でした。
ありがとうございました。

ティーバッグ紅茶にも色々なタイプがあります。
写真の左上が「LAWLEYS」、
右上はおなじみ「日東紅茶」、
下は大阪ムジカティーのピラミッドタイプのセイロン紅茶「マジックティーバッグ」。
忙しい時は、ティーバッグの紅茶も大変重宝しますね。

ティーバッグの紅茶を淹れる時も、ティーカップの予熱が非常に重要です。
ティーカップに熱湯を注ぎしばらく放置。カップが熱くなったら、お湯を捨て、改めて熱湯を注ぎ、ティーバッグをいれ、ソーサーでふたをして待つこと1分。
熱湯を多めに用意する必要がありますが、
いままでと全く違うおいしい紅茶になりますよ。
詳しくは、ティーバッグについての過去のBLOGまで。
http://tearoom1003.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_f83a.html
ぜひお試しください。

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2009年9月 7日 (月)

マロンペーストの作り方(大量に作る場合)

昨年に引き続いて、今年も栗のジャム・マロンペーストをおつくりしました。
大量に簡単に作る方法を考えましたのでご紹介します。
基本的には、昨年の方法と同じです。
昨年のBLOG・・・
http://tearoom1003.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-c89f.html
違う点は・・・
1.むき栗を茹でた後に、小さく刻んで先に裏ごしします。
2.最後の煮詰める作業は、量が多いと鍋の底が焦げ付きやすいですが、水分を蒸発させるのが目的なので、最後の作業は電子レンジに置き換えることができます。耐熱容器、または丼鉢に、全ての材料を入れた後、レンジ強でよくかき混ぜながら加熱。全体が熱くなったら、レンジ弱を利用して煮詰め作業を。時々かき混ぜて様子を見ます。水気が少なくなってきたら、出来上がりです。裏ごしが終わっているので、各材料が混ざりやすく、滑らかなペーストに仕上がります。また、電子レンジを止めるタイミングもわかりやすいです。(少量をスプーンですくって冷まし、固まり具合を見ます。)

材料 生の栗800グラムくらい(むき栗の重さで600グラムでした)
    砂糖 300グラム(むき栗の重さの50%)
    熱湯 300cc(同上50%)
    バター 60グラム(同上10%)
作り方 1.生の栗を一晩水に浸けます。
2.大きな鍋で、1の栗を1時間くらい茹でます。
3.鬼皮、渋皮を取り除いてむき栗にします。(1時間くらいかかります)
4.3のむき栗を鍋に入れ、分量外の熱湯を注ぎ5分位グラグラさせます。(あく取り)
5.4のお湯を捨て、茹でたむき栗をフードプロセッサで小さくします。フードプロセッサがないときは、大きなボールに茹でたむき栗を入れ、スケッパー(ケーキ道具、ステンレス製の板)で、小さく刻みます。
6.5を、熱いうちに裏ごしします。(これも約1時間)
7.鍋に6と、残りの全ての材料を入れ、よく混ぜます。中火から弱火で、絶えず底を木べらでかき混ぜながら、水分を蒸発させます。とろみが出て、ペースト状になれば出来上がりです。(これも1時間くらいかかります)
出来上がり量は1キロくらいです。

Marronpaste 10時3時のスコーンのお皿には生クリームが添えられてています。マロンペーストと生クリームをあわせますとモンブラン風スコーンになって面白い味になりますよ。ぜひお試しください。(写真上のガラス容器の緑色っぽいのがマロンペースト。スコーンに添えられているのは、左からいちじくジャム、マロンペースト、生クリーム。2個で300円です。)

PS・・電子レンジ使用の場合は、作り方7での熱湯は必ずしも必要ではありません。裏ごし後のむき栗とお砂糖を電子レンジにかけて温めます。よく混ぜた後に小さく刻んだバターを入れ、再びレンジで加熱します。バターが溶けたら全体をよく混ぜ、とろみが出てペースト状になれば出来上がり。水を入れないほうが、短時間で仕上がりますし、出来上がり後の日持ちもいいでしょう。(2011.9.6追記)

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2009年9月 3日 (木)

おいしいプルーン「バーバンク・グランドプライズ」

このタイトルのプルーンの品種名を見て、「あっ!」という人はかなりの果物通のひと。
ちょっとおいしいプルーンが手に入りました。

Burbankgrandprize 「バーバンク・グランドプライズ」。8月中旬から下旬にかけてのごくわずかの期間だけ市場に出る、発見したら迷わず即買いのプルーンです。今年は天候不順のためか、出回るのがすこし遅いようです。栽培も難しいそうで、今のこの時期にしか食べれない貴重品。
ジャムの作り方のBLOGで一度ご紹介していますが、とっても大きなプルーンで、1個当たり80~100グラム。しかも、今回手に入ったのは完熟物です。
ジャムを作るのに昨日買いましたが、すぐに加工してしまうには、あまりにもったいなので、10時3時の常連さんの中で、「食べてみたいなー」というお客様のために、2~3日ジャム作りを保留します。先着10名さま。1個100円です。「BLOG見たんですけど・・・」とお申し付けください。
できれば、ご自分の手でナイフで皮をむいて食べていただきたいのです。完熟フルーツの色、手に持ったときの感触(やわらかさ)、香り(いい香り)、皮のむけ方(きれいにはがれます)、中の実の感触(ねっとり感)、皮もおいしいです(特に裏側の部分)、もちろん中の実の味も、全てにおいて通常と違います。市場に出回っている農産物の多くが、いかに未熟品が多いかが歴然とわかります。今回の完熟プルーンのようなよい品物に多く触れることで、人間の五感も徐々に研ぎ澄まされていくことと思います。
プルーンなんて全然甘くないし、おいしくないし・・・と、おっしゃるあなたに、ぜひ。

お菓子やケーキもいいですが、
今この時期にしか食べられない文字通り「期間限定」の完熟フルーツもいいものです。
完熟フルーツこそ、お菓子の原点だと思います。
お店の正式な名前は、「紅茶と果物 午前10時午後3時」。
「なんで果物?」っていう人がほとんどですが、やっぱり果物なのです。
伝えたことがたくさんありますので・・・・。

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