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2009年8月26日 (水)

おいしいメロンの見分け方 その2

今日は、夕張メロンとメロンの価値について。

かれこれ15年位前のお話です。青果市場で働く前、北海道を2ヶ月間くらいバイクで旅行してたことがありまして、ちょうど7月下旬に夕張に到着しました。
道路沿いに産地直売のメロン売場がたくさんあり、ちょっとのぞいてみました。
おいしそうな夕張メロンが並んでいます。
5000円、4000円、3000円、2000円、1000円とお値段も色々。
北海道旅行も終盤に差し掛かり、帰りの小樽~敦賀のフェリー代、ガソリン代などを計算すると予算もわずか。でもここで食べないと後悔するだろうなと思って、お店の人と値段交渉をすることに。
「すいません。私、広島から来たんですが・・・。」
「広島って、札幌のそばの広島町でなくって、広島県?まぁ遠くから・・・」
とちょっと世間話で盛り上がって仲良くなった後、
「・・・明日、フェリーで帰るんですが、あまり手持ちのお金もなくって、500円くらいのメロンってないですか?」といったら、
「あるよ!ちょっと待っててね。」とのお返事。
しばらくして、夕張メロンを1こ、お店の奥から持ってきてくださいました。
「これは、お店にずっと置いてあったんだけどやわらかくなってね、もう送れないんだよ。今日食べるつもりでさっきキッチンにしまったんだけど、これ500円でいいよ。今日中に食べてね。」
やったー
北海道のキャンプ場では、各地から集まった初対面のツーリングライダーたちが、情報交換をかねて、晩御飯を一緒に作って食べます。各人、ワインやらチーズやら新鮮野菜やらの名産を持ちよるのでけっこう豪華。500円の夕張メロンも、10人くらいで分けておいしくいただきました。

結局のところ、メロンのお値段は、産地のブランド、糖度、見た目の美しさもありますが、地方発送可能かどうか、すぐに食べないといけないのかなど、その他の要因も関係するということなのです。収穫してすぐのメロンは、北海道から鹿児島まで送っても到着後2~3日は追熟期間がまだ残っているのでお値段は5000円、やわらかくなって今日中に食べないといけないメロンは同じメロンでも500円になるということです。
果物専門店では、「お見舞いにメロンを持っていきたいんだけど・・・」というお客様がご来店されることがあります。専門店の看板を掲げている立場上、やはり固めのメロンを常時何個か置いておく必要があります。でも、ご来店されるとは限りませんので、メロンはだんだんとやわらかくなります。贈答品になるレベルのメロンは仕入れ値も高いので、お店サイドとしては、やわらかくなる前に早めに仕入れ値程度で売って、新しい固めのメロンを仕入れます。
掘り出しものの静岡メロンや夕張メロンは結構おいしいですよ。1人では食べきれないので何人か集まるときには、たまには豪華においしいメロンはいかがでしょうか。もちろん、お店の人との値段交渉もお忘れなく。

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