飲食店は予熱しだい
「家でコーヒーを入れるとすぐに冷めてしまうのに、ここのコーヒーはずっと温かいですね。なぜですか?」と、男性のお客様よりご質問がありました。
コーヒーの専門店、たとえば広島市中区宝町てらにし珈琲店では、肉厚で重たいマグカップに入った温かいコーヒーが、テーブルに運ばれてきます。ここにヒントがあります。
温かいお飲み物を冷めにくくする方法は、肉厚のカップを使って、しっかりとカップの予熱をすることです。特に冬場は予熱をしっかりと。予熱不足のときは、肉厚のカップは逆効果で、コーヒーなどのお飲み物の熱をカップが吸収しますので、あつあつのコーヒーをいれてもすぐに冷めてしまいます。
大きくて重たいものは、温まりにくく、冷めにくい。これは小学校の理科の授業で習いますね。
紅茶をつくるときはティーポットの予熱が大変重要なのですが、このことがまさに当てはまります。ティーポットの予熱が不足していますと、いくら100℃の熱湯を入れたところで、ティーポットがお湯の熱をすばやく吸収してしまい、ポット内の湯温が急激に下がります。これでは、せっかく高級茶葉を使っても、おいしい紅茶は抽出できません。特に、ボーンチャイナ等の重たいティーポットは温まりにくいので、しっかりと予熱をすることが必要です。おいしい紅茶が出来たときは、最初の一口目が大変熱く感じられます。紅茶で「地獄のように熱くして」といわれるのは、予熱をしっかりとして、100℃の熱湯を使って、できるだけ仕上がりが熱くなるようにしましょうということなのです。また、ティーポットの大きさに応じた、適正な量の紅茶をつくることも重要です。大きなティーポットに、少しの量の紅茶しかつくらなければ、やはり出来上がりの紅茶は熱くはなりません。
余談ですが、広島名物お好み焼きのおいしさの一因に、お店の鉄板の厚さがあるそうです。鉄板が厚いほど、お好み焼きの枚数が多くなっても鉄板の温度が下がりにくく上手に焼けるそうです。ただし、温まりにくいので、開店準備に時間がかかるそうです。(おいしいお好み焼きのお店・・・広島市中区お好み村2階 新ちゃん談)
この目に見えない予熱の具合こそが、紅茶、コーヒー、飲食業で大変に重要なのです。
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