本かりんのジャム
かりんは、2種類あります。表面が産毛があって、実が少し柔らかいものがマルメロ。表面がつるつるで、実が固いものが本かりんです。ネットでは、皆様少々混乱されておられるようです。レシピの中で、「実を切ってお湯の中で弱火で煮てやわらかく・・・」とあるのは、マルメロのときの作り方です。このレシピで本かりんのジャムを作ると、渋みが残ります。
本かりんは、チョッと手間がかかりますが、おろし金ですりおろして、グツグツと煮ながらあくを取ります。または、スライサーで限りなく薄くスライスします。要は、本かりんの実が塊の状態では渋みが抜けないので、お湯に触れる表面積を増やしましょうということです。なお、10時3時では、通常はジャムを作るときはマーマレードを含めて水は使用しませんが、かりんは唯一の例外です。果物本来の持っている果汁で煮詰めていくのが、ジャム作りの基本です。
(材料)本かりん・・・小さめのもの4個(約1.2キログラム)
表面の黄色いものが良いでしょう
砂糖・・・本かりんの重さの75%(900グラム)
レモン果汁・・・レモン2分の1程度
そのほかに、大きめの鍋と、おろし金が必要です。
(作り方)1.本かりんの皮をむいて、4つ割りにして種を取り除き、薄い塩水に30分くらいつけます。非常に固いので、怪我のないようにご注意ください。また皮や種は、捨てないでかりん酒の材料などに使いますと、ゼロエミッション(ごみゼロ)となります。
2.1の本かりんの水気を切り、おろし金で実をすりおろします。(1時間くらいかかります。)このとき、おろし金の下に水を張った鍋を用意しておいて、すりおろした実が水の中に落ちるようにします。この作業も怪我に注意しましょう。
3.2ですりおろした実が、十分に水の中で踊るくらいに水を追加します。鍋全体の水の量は、本かりんの重さと同量(約1.2リットル)くらいですが、蒸発するので細かい数字は気にせずに先へ進みます。
4.3の鍋を中火にかけ、沸騰したらグツグツと中火のまま、底をよくかき 混ぜながらあくを取りましょう。このとき、水分が蒸発して水位が下がりますので、あく取り作業の支障のないように熱湯の差し湯をしながらあくを取ります。(約1時間くらいです。)
5.4に砂糖を加えてかき混ぜ、再び中火にかけてあくを取ります。このと きも必要に応じて熱湯の差し湯をします。(あく取は30分くらいです。)
6.5にレモン汁を加え、お好みにより砂糖を追加し、水分がなくなるチョッと手前まで、弱火で絶えずかき混ぜながら煮詰めていきます。(約1時間くらいです。)出来上がり量は、1キロくらい。仕上がりは、通常のジャムのような、とろりっとした感じではありません。
あまりたくさん作っても、一般家庭では消費しきれないと思いますので、かりん1個くらいで、あまり時間をかけずに楽しみながら作りましょう。
かりん酒の作りかたも、ご紹介しておきます。
(材料)本かりん…小さめのもの1個(300グラム)または、
かりんジャムを作ったときに出る皮と種を300グラム。
氷砂糖・・・本りんの重さの50%(150グラム)
ホワイトリカー(35度)・・・700ccくらい
(作り方)
1.材料を全部混ぜたら出来上がりです。(本かりんは適当な大きさに切ります。)
2.冷暗所に置き、半年後に実を取り出します。(またはふきんでこします。)
3.飲めるようになるになるまでには、さらに半年待ちます。
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コメント
本かりんで作って渋くてえぐくてどうしてかと不思議でした。
こうやって作るんですね。
ありがとうございます。
投稿: 通りすがり | 2013年11月21日 (木) 23時12分
通りすがりさんへ。
コメントありがとうございます。
お住まいの県が定かではありませんが、
東北、関東近辺でしたら、今の季節「マルメロ」が販売されていると思います。本かりんの原種で表面に産毛が生えています。同じかりんの仲間ですが、マルメロは渋抜きがとっても簡単です。すりおろして重さの半分のお砂糖とまぜレンジで加熱するだけで渋が抜けます。自店BLOGでもご紹介しています。是非お試しください。
投稿: 10時3時の店長 | 2013年11月22日 (金) 11時06分
かりんは渋抜きが必要なんですね。某サイトに載っていた「これで簡単!」と紹介されていた、茹でてから皮をむいて煮詰めていく方法はマルメロのジャムの作り方なんですね。今年初めて庭のかりんがたくさんなって張り切ってこの方法でたくさんジャムを作ったら、かなり渋くなってしまって、悲しくなっていたところです。残りのかりんはこちらの方法で作りたいと思います。ありがとうございました。
投稿: 通りすがり | 2016年11月 2日 (水) 09時20分
コメントをありがとうございます。マルメロと本かりんは似ているので、わかりにくいかと思います。たくさん収穫できて困るようでしたら、果実酒に漬けると良いと思います。玄関に置いておくだけでもいい香りが漂います。
投稿: 10時3時の店長 | 2016年11月 2日 (水) 09時33分